世間の人と話をしていると、意外と教育の常識を知らない人が多いので、ちょっと書いておくことにしました。

答えを先に書いておくと、知能の差です。

なぜこんな常識を知らない人がたくさんいるのか不思議です。地球は丸いというのは常識ですよね。昔は平らだと言われていましたが・・・(笑)。

万有引力の法則って、常識ですよね。木からリンゴが落ちるとか落ちないとか。落ちずに、大気圏外まで吹っ飛んでいったら、おもしろいのですが・・・(笑)。

世間では、学力の差が出る原因について尋ねる質問への回答で、こんなのが「ベストアンサー」に選ばれています。

なぜ学力に差がつくのでしょうか? 中学生です。

質問

ID非公開さん

2018/2/923:29:45

なぜ学力に差がつくのでしょうか?

中学生です。
おかしくないですか?
テストとかなぜ最上位と最下位があんな何百点も差がつくんですか?
授業めっちゃ手上げたり真剣にノートきれいにま

とめてやってるのにレベル低い人いるじゃないですか?
まぁ底辺の人はほぼやってないからほとんどできないのはしょうがないですが平均点らへんの人はなぜ50点とかいう中途半端な点になるのでしょう?教科書レベルを一通り覚えていないってことですよね?なのになぜ0点にならないのか不思議です。
なぜあんな真剣に頑張ってる人が俺以下なんでしょう?まあ上位の人は普通に基本レベルはしっかり叩き込み応用問題の訓練をしてる。俺は最上位まではいかないけど基本レベルなんてだいたい読んだだけで覚わる。
授業とかあんな長時間受けるほどの内容なんて無いし。提出物の内容も受験生ならば全員当たり前に全問正解してなきゃいけないレベルのものだし。なぜほとんどの人が同じように教育を受けているはずなのに学力の分布表がバラつくのですか?家と塾であんまやってないとしても1回は授業でやって自分でも書いてるし。

最上位と最下位の差が数10点とかのテストになれば熱いのになーって面白い質問しました。あとめっちゃしっかりしてて先生に好かれるようなタイプで勉強もしてそうな人が全然レベル低かったりも。

回答

ベストアンサーに選ばれた回答

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Phinlodaさん

2018/2/1010:48:07

「なぜ学力に差がつくのでしょうか?」

勉強する人としない人の差だ。

「テストとかなぜ最上位と最下位があんな何百点も差がつくんですか?」

勉強すれば得点できる。勉強してないと得点できない。それだけのこと。

*

「授業めっちゃ手上げたり真剣にノートきれいにまとめてやってるのにレベル低い人」

あなたは大きな勘違いをしている。

授業中に手を上げたり、ノートをとったりするのは、勉強とは言わないんだ。

勉強というのは、必要なことを覚えて(インプット)、それを使う練習をする(アウトプット)、この2つの作業だ。

手を上げたりノートをとったりしても、覚えてなかったらそれは勉強ではない。

*

「平均点らへんの人はなぜ50点とかいう中途半端な点になるのでしょう?」

勉強すべきことの半分しか覚えていないから。

「なぜ0点にならないのか」

半分覚えているから。

*

「基本レベルなんてだいたい読んだだけで覚わる。」

覚えようとして読めば覚えられる。でも、覚える気がないと、案外覚えられないものだよ。もっといえば、せっかく覚えても忘れることがある。人間は使わないことは忘れるようにできている。

*

「ほとんどの人が同じように教育を受けているはずなのに学力の分布表がバラつくのですか?」

あなたは授業の内容を全部覚えているのかな?

私は中学生のときに、授業は全部覚えようとしていた。コツがあって、先生の話を覚えたいのなら、目を閉じていると覚えやすい。

理由を説明すると、何かを見るという処理は、大脳にものすごく負荷をかける。重い処理なんだ。パソコンやスマホだって、動画を表示すると重くなることがあるだろ。

ただ、授業中に目を閉じていると、誤解されることがある。寝ているように見えるから。集中するときに目を閉じる癖は今もあって、会社の会議とかだとヤバいこともある。

中学の社会の授業で、目を閉じて聞いていら、先生がいきなり当てて、今説明したことを言ってみろといったことがある。

だから、その授業で聞いたことを全部説明してみた。

その先生は、私が卒業するまで、授業中にうとうとしていても、二度と当てることはなかったよ。

そんなことできるわけないだろ、という人がいるかもしれないが、授業中に先生の話を「覚えよう」と意識して、しかも目を閉じて集中して聞いていた人なんているか? 私はそんな人は一人も知らないぞ。

蛇足しておくと、もちろんノートは取ってたよ。ノートを取るコツは言うまでもないと思うが、覚えてから書く。

*

「家と塾であんまやってないとしても1回は授業でやって自分でも書いてる」

私なら授業でやったのはだいだい覚えていたけど、授業に出て座っていて話も聞いているけど何も覚えていない、という生徒は結構いるぞ。

誰でも黒板に書いてあることをノートに書くよね。私は覚えてから書くけど、書いて安心して忘れる、見直すこともない、という人もいるだろう。

あと、1回というのは本当かな。これも秘伝だけど、授業のあとの休憩時間や、下校のときに、その日にやったことを思い出してみる。下校時というのはテレビで紹介されていたから、裏技的には定番なのかな。脳内リピートだから、他の人は気付かないけど、何度も繰り返すと忘れないというのは科学的に実証されている。

*

「先生に好かれるようなタイプ」

これは得意技だった。成績がよければ、あとはちょっとしたお手伝いとか率先してやるだけで、だいたい気にいってもらえる。先生に信用してもらえたら、学校は超便利な空間になる。

引用元:なぜ学力に差がつくのでしょうか? 中学生です。(Yahoo!知恵袋)

【ポイント!】そもそも、この中学生は心理学者にすべき質問を一般人に対して行い、さらに一般人が心理学者でもないのに、個人的な感想を普遍的な真実であるかのように語っているといった点がまちがっています。医学や薬学関連であれば、下手すれば、薬機法違反などの違法行為ですね。第66条に「虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない」とあります。

夢を壊してしまうようで申し訳ありませんが、上の書いてあるベストアンサーなるものは、全くの妄想に過ぎず、科学的根拠など全くありません。

何度も繰り返すと忘れないというのは科学的に実証されている。

この部分なんか、どこのどういう科学なのか、小一時間(こいちじかん)問いつめたくなります。

しかし、世間の人の「科学」の知識とは、この程度のものなのでしょう。

さて、「学力差が何によって生じるかを科学的に調べる方法を考えなさい。」と言う問題が出た場合、みなさんはどう答えますか?

あまり難しくないですよね。

京都大学で、昔、こういう問題が出ました。

「『好きこそものの上手なれ』と言う言葉があるが、これを科学的に証明する方法について論じなさい。」

あまりにおもしろいので、知り合いの大学の先生とこの問題について、お笑いのねたにした覚えがあります。ちゃんと科学が分かっている人には、答えは自明なのですが、正真正銘の馬鹿には無理かもしれません。

「学力差が何によって生じるかを科学的に調べる方法を考えなさい。」と言う問題はこれよりもはるかに簡単です。

何しろ学力差ですから、すでに測定可能です。ここで学力差と言っているのは、学校の成績のことですから、はっきり数値が出ます。

これと何かを比較して、相関を取れば、見えてきます。但し、因果関係は、それだけでは、出てきません。そこで、論理的に考えるか、実験をするかどちらかになります。

学力差の原因は、心理学上の大問題として、100年以上前から研究が進んでいます。つまり、研究の量は豊富なわけです。当然、結論も出ています。今更、こんなものを議論する人はいません。

上記のように至って簡単な研究だからです。

「好きこそものの上手なれ」というのは難しいです。好きというのを数値にするのが難しいからです。さらに、上手というのも数値にするのが難しい。

しかし、学力であれば、すでに研究を始める前から数値化されているので、簡単な話です。

学力と何かとの間の相関係数を算出するだけの話です。あまりにも簡単なので、あほの行く大学以外では、学部の卒論にすらなりがたいです。

学力との相関の相手として、何を考えるかと言えば、真っ先に誰でも思いつくのは知能です。

すでに、研究が始まった最初の時点で、知能との関係が調べられています。その結果、それでほぼ解決してしまっています。なぜなら、驚異的に高い相関が確認されているからです。

そもそも、知能テストとは何のために開発されたのかというと、学校の成績を予測するために開発されたのです。特に、学校の成績が悪い人たちに的を絞って開発されたものです。

言い方を変えると、どういう子どもたちが学校の勉強について行けなくなるのかを予測するのが知能テストの目的でした。

そう言うものなので、学校の成績と知能テストの結果との相関を調べれば、高いに決まっています。高くなかったら、知能テストの意味がありません。

それで、こういう単純な問題はすでに解決済みと言うわけです。

知能の差が学力の差を生む最大の要因です。

それでもまだまだ研究が続けられているのは、なぜかというと、もっと詳しく調べているからです。

教科ごとの学力の差と知能との相関は、これも簡単な話なので、大昔に解決しています。

英語(外国語) > 古典 > 現代文 > 社会科 > 理科 > 数学

・・・と言う順に相関が高いです。つまり、英語は知能と最も密接な関係にあると言うことです。逆に言えば、英語ができない人は、知能が低い可能性が非常に高いと言えます。

なお、これは誰が何度やっても、同じ結果しか出ません。

「もっと詳しく」と言うのは、こういう簡単な話ではなく、知能を因子に分けて、各因子がどういう学力とどういう相関を持っているかと言う様な話とか、その各因子が遺伝や環境とどう関係しているかと言うことです。

知能を因子に分けるのは難しいです。遺伝や環境を数値化するのも難しいです。科学では、実際には、数値化ではなく、定量化と言うのですが、これが難しいです。よって、研究がずっと続くわけです。

今時、学力と知能との相関を学会で発表したりすると、笑い話の種にしかなりませんが、世間では、そう言う常識も浸透していないというのは、ゆゆしき事態かもしれません。

なぜなら、無知と馬鹿はだまされるからです。

インターネットで検索して、調べると、無知と馬鹿の度合いがひどくなるので、くれぐれもご注意下さい。


黒人と白人の知能の差を説明する心理学者アーサー・ジェンセン
引用元:The Race-IQ Non-Controversy (American Renaissance)

それにしても、ここまで読んでくると、きっとずいぶんひどい話だと思うかもしれません。しかし、世の中には背の高い人も低い人もいますが、それほど気に病むような問題でしょうか?知能の問題も同じことです。知能の研究で有名な心理学者、アーサー・ジェンセンもそんなようなことを言いたかったのではないかなと、私は思います。


心理学者アーサー・ジェンセン(1923年-2012年)※2002年撮影
引用元: Arthur Jensen (Wikipedia)

私がここに書いたことをひどい話だと思う人は必ずいます。しかし、「学力が低いのは、努力が足りないだけだ。」とか「学力が低いのは、勉強しなかったからだ。」と言う主張をするのは、実は、ものすごくひどい話です。こういうことを言う人は、科学的根拠もないこういう思慮に欠けた主張がどれほど子どもたちを傷つけているのか、理解できていないのだと思います。

「顔が悪いのは、努力が足りないからだ。」とか、「背が低いのは、やる気がないからだ。」と言って、人を非難するのと何ら変わりません。なぜこういうことを、その人の人格の欠陥であるかのように言うのでしょうか?私は全く同意しかねます。こういうことを主張する人たちは、こういう主張がどれだけ子どもたちを悪い方向に導いて行ったのか、まるでわかっていないのでしょう。

知能が低いのは、運が悪かっただけのことです。しかし、人生を生きていくやり方はいくらでもあり、運命は自分で切り開くことができます。

科学的事実を踏まえた上で、具体的な方策を提示し、実行に導いて行くことが、教師としてやるべきことだと私は思います。

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