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運営者の経歴が重要

運営者の経歴は非常に重要です。塾の運営者、経営者なのだから、きっと一流大学を出ているに違いないなどと勝手に思いこんではいけません。そう書いていなければ、そうではないということです。そもそも大卒であれば、日本大学ぐらいの大学でも堂々と大学名まで書きます。

もしご存じなかったら、日本大学というのは、東京及びその周辺地域に校舎を構え、偏差値35から50ぐらいの学力を誇る一流大学です。これほどの大学なら、経歴に出してもおかしくはないでしょう。おかしくはないので、笑ってはいけません。

もし運営者の学歴が書かれていなければ、恐らく、偏差値35以下の一流ではない大学の出身者なのかもしれません。しかし、偏差値35を下回るのはなかなか容易ではないと思います。そんなすごい大学を出たのに、学歴に書けないというのは、おかしいです。これは、確かにおかしいので、笑ってもいいかもしれません。

たぶん、学歴が書かれていないのなら、大学を出ていないのでしょう。高卒や中卒が塾を経営してはいけないという法律なんてありません。全くおかしくないので、これを笑ってはいけないと思います。実際、英会話スクールの場合でも、英語の話せる英会話スクールの経営者なんて、ほぼ皆無だったりしますので、全然勉強のできない人が塾をやっていたからと言って、おかしくはありません。

自分で講師の採用試験を作れない様な塾経営者はだめ

ただ、ろくな学歴がないのは、プラスにはなりませんね。これは大きなマイナスです。なぜでしょうか?

まず、どうやって先生を採用するのでしょうか?どう考えても、高卒や中卒の方では、教師は務まりません。そうなると、100%間違いなく、先生を雇わなくてはいけません。採用試験は誰が作るのでしょうか?

そして、誰が採点するのでしょうか?(笑)

塾の経営者が採用試験が作れないし、採点もできないとなると、採用は履歴書と面接で行われることになります。しかし、これは非常に危険です。

履歴書と面接だけでまともな教師が採用できるのなら、いいのですが、そういうことはありません。公立の高校や中学だって、教員採用試験はあります。まともな採用試験なしでは、まともな教師の採用なんてあり得ないこと
を念頭に入れないといけません。

実際、塾の経営というのは、ここが最初のハードルなのです。そして、実際、履歴書と面接だけで採用している塾は少なくありません。そう言う塾には、絶対に行かないことです。

そう言うわけで、塾の経営者、運営者は、そこで教える教科が非常に得意な人でなければだめですので、普通、一流大学卒でないと、良い塾にはなり得ません。偏差値35や50ぐらいでは、論外です。

一流大学であっても、偏差値35の日大ではちょっと荷が重すぎます。

非常に大きな塾の場合、よくできる実力派の講師がいれば、その講師が問題を作ればいいのですが、その前に、その実力派の講師をどうやって採用するのかが問題になるわけです。

校舎数が5校や6校ぐらいの規模では、信頼に足る採用試験が作れるほどの実力派の講師を常に確保しておくのは、まあ、絶望的でしょうね。それぐらいの規模の塾の場合、経営者が大物でないと、良い塾にはなり得ません。子どもが受ける試験を作るのではないので、当然です。

経営者が講師の研修を実施できなければ、その塾はだめ

先生を採用したら、その先生にテキストや問題集を渡して、教えてもらうだけだと思っていたら、それは大きな間違いです。教えるのが上手い講師なんて滅多にいません。私も今までにたぶん少なくとも100人ぐらい講師を採用していると思いますが、最初から上手に教えられた講師など一人もおりません。

教え方といっても、生徒には見えない部分がある

教えるのが上手というのもいろいろあるのですが、ほとんどの人が理解している範囲というのは、生徒が認識できる範囲の話になります。例えば、楽しく勉強できるとか、わかりやすいとかという部分のみになります。しかし、教授法の専門家が一番気にしているのは、そう言う話ではなく、教える際に行った活動が効果をもたらすかどうかということです。これは生徒には分かりませんし、経験が浅い講師や教え方についてあまり専門的な知識を持っていない講師には分かりません。

実際、私が講師の研修を行うと、たくさん注意をするわけですが、研修中の講師は、なぜ注意されたのかよく説明しないと理解できないのです。そう簡単なことではないわけです。

研修のできる先生は滅多にいない

こういった研修ができる先生が世の中にどれぐらいいるのかと言うのが問題になります。そこら中にいるわけではありません。10人に一人ではありません。1000人に一人ですらありません。もしかしたら、教師1万人のうちに一人ぐらいかもしれません。

たとえば、全国規模の大手英会話スクールのイーオンは、広島の本部に一人か二人いるだけらしいです。北海道で教えようと、沖縄で教えようと、全員広島に行って、一週間研修を受けるという話を聞いています。

人に教え方を教えられるという人は、大体、それぐらいの人数しかいないと言うことなのです。これは、英語でも、それ以外の教科でも同じです。だから、普通、採用するのは非常に難しいです。5校や6校ぐらいの規模の塾だと、そう言う人を採用するのはまず無理と判断していいです。

塾の経営者は一流大学卒でないとだめ

そうなると、講師の研修ができるのは、塾の経営者、運営者だけということになります。そこで、やはり塾の経営者、運営者の経歴が重要となってきます。

まず、一流大学を出ていないとだめです。「一流大学」だと「主張する」大学はいろいろあるわけですが、偏差値35では論外と言わざるを得ません。では、偏差値と学力とはどういう関係にあるのでしょうか?

偏差値60ぐらいなら、ぎりぎり授業が分かっていた(過去)

私が学生だったころの話になるので、大幅にレベルの下がった今では全く当てはまりませんが、偏差値60ぐらいなら、基礎的な学力があり、学校の授業が何とか理解できていたと言えます。それ以下は、学校の授業がほとんど分かっていなかった人たちです。偏差値65なら、まあまあの学力と言えるでしょう。完璧に授業が分かっている人は、最低でも偏差値68になります。

名古屋大学卒の先生はぎりぎり授業が分かっていた(過去)

と言うことは、名古屋大学というのは、高校で何とか授業が理解できた人が入学できる大学と言うことになります。名古屋大学を卒業した先生に習っている方はラッキーなわけです。何とか授業が理解できた人に勉強を教えてもらえるなんて滅多にないチャンスではないでしょうか?

おかしくても笑ってはいけません。

完璧に授業が分かっていれば東大に行けます

そう言うわけで、何と授業が完璧に分かった様な人は、みんな東大に行ける様ですね。東京大学がいかに簡単に入れる大学なのかこれでわかったかと思います。そうではなく、完璧に授業が分かっていた人に習うなら、東大卒ぐらいでないとだめです。

偏差値68なんて、実はそんなに高くないです。私は数学が一番の不得意科目でしたが、それでも偏差値68ぐらいなら、取ったことがあります。センター試験でも満点でしたよ。偏差値68なんて、何が難しいのかよくわかりません。ちゃんと分かるようになれば、普通に取れる偏差値です。

今は偏差値60なんてゴミレベル

それで、すっかり青少年の学力が落ちた現在ですが、偏差値75でも、もはや基礎力があるとはいえません。何もわかっていないのに、偏差値75が取れる人が目立ちます。道理で、東大の先生方が焦るわけです。偏差値60なんて、ゴミレベルだと思って間違いありません。これが現状です。

塾の経営者は東大卒レベルであること

さて、そう言うわけで、塾の経営者、運営者は、東大卒ぐらいの学力の持ち主であることが必須と言うことになりました。そもそも、講師よりも学力が低ければ、研修などできませんから、当たり前です。しかし、これだけでは講師の研修はできません。

講師の研修には教科教育法と教育全般の専門的知識が必要

教え方を教えるには、教育関係の学問を勉強していないとだめなのです。つまり、教科教育法と教育全般の勉強です。大学で教職科目を取ったことのある方なら、ご存じかと思います。

まず、教科教育法というのは、教える教科の教え方の学問です。英語だと、それは応用言語学の一部として確立されています。他の教科では、そこまで研究が進んでいませんが、それなりの専門的な知見が蓄積されています。それを知っていないと、教え方なんて教えられません。

そして、教育全般の知識としては、一番重要なのが、教育心理学です。教育心理学と言っても、内容はただの心理学と大差はありませんので、心理学と言っても同じ事です。そして、同じ心理学の一分野としてさらに詳しく学習する必要があるのが、性格心理学です。そして、発達心理学も必要になります。できれば、各発達段階の心理学が必要です。例えば、中学生の心理学とかです。大学では青年心理学として、思春期前後以降の心理学を学びます。

それ以外に、教育全般の知識として必要になるのは、教育学です。これまで、どういう考え方でどんな教育方法が実践されてきたのかといった知識を教育学で学ぶことができますが、大変有益です。これがないと、自分がやっている教育の意味が分かるようにはならないでしょう。

従って、こういう事を大学で学んだという経歴が必要になります。塾の経営者、運営者にそのような経歴が見えてこないようなら、かなり危ないです。素人療法で授業をやっていて、それを他の講師にもやらせている可能性が高いです。

もっと具体的に書きましょう。塾の経営者や運営者、そして、講師の経歴に、経済学部卒とか、法学部卒、工学部卒などとあったら、危険だという意味です。

教員免許状を持っているかどうかも一つの指標となります。もし教育に関心のある方だったら、教員免許状を持っている可能性が高いです。中学や高校の教師になる予定のない私ですら、教員免許状を持っているので、持っているのが当たり前ぐらいに思ってもいいかと思います。

教える教科に関連する学科を出ているかどうかが重要

また、教える教科に密接に関係する学科を出ているかどうかも重要です。例えば、英語を教えるのなら、英語関係の学科を出ているかどうかは、重要です。

子どもに英語を教えるのだから、英語さえできればいいのではないかと思ったら、大間違いです。TOEICで900点を取っていようと、英検1級だろうと、英語系の学科の卒業者とそうでない人では、全然別人種です。

英語系の学科に行くような人は、英語について深い関心を持っているわけですから、自然に英語関係の知識を吸収しています。そして、大学で英語や英語圏の国の歴史や文化をその道の学者から専門的に学びます。これは大きいです。英語に関する専門的知識として、音声学、音韻論、統語論、意味論、語用論などを学んでいます。それに、歴史や文化に関する授業の量は英語の授業の量の何倍もあります。このため、単に英語の練習をしただけの人とは、人種が全く異なってきます。

私も、長年にわたり、多数の講師を指導してきましたが、単に英語ができるだけの人は、どうも授業が上っ面だけになり、深みがありません。これでは、せっかく覚えた英語が将来的にあまり役に立ちません。将来、英語の道に進みたいと思っている人は、ちゃんと英語系の学科を卒業している先生に習わないとだめです。そうでないと、音楽の勉強をするのに、音大を出ていない先生に習うようなものだと思ってください。

もちろん、英語系の学科と言っても、一流大学の英語系の学科でないとだめです。偏差値60レベル以下の大学では、授業の内容が低レベルすぎて、英語の専門的知識がどうのこうのとか、英語圏の国の歴史と文化に関する知識がどうのこうのというレベルではありません。

例えば、名城大学ぐらいだと、英語の授業で5文型を勉強していたりします。私は同じ学年、つまり、大学1年生で、最新の文法理論を学び、ネクサスがどうのこうのという英語の専門書を英語の授業で読みました。5文型というのは、高校1年生でやることでしょう。名城大学では、高校1年生レベルの英語もあやふやということです。

名古屋大学では、やはり大学1年生や2年生で、やさしい英語に書き直したリーダー(英語の読本)を読む授業が行われています。これも高校でやる勉強です。どう見ても高校1年生や高校2年生が読むようなレベルの英語です。つまり、名古屋大学では、高校レベルの英語力も危ないということです。ちなみに、私は大学1年生の授業でD.H.ローレンスの小説を原文のまま読まされていました。

まあ、これは昔の話なので、今はもっとひどいです。名古屋大学の英文科の大学院ですら、『ハリー・ポッター』が原文で読めないらしいです。しかも、そんな子どもの読む本を題材に修士論文を書かせたりするらしいです。私の時代だったら、まともな大学院では、そんなものを研究したいと言った時点で、即刻、追い出されていました。

以上のように、塾の経営者や運営者は、偏差値68以上の一流大学を出ていて、かつ、教育関連の専門的な知識を大学で学び、さらに、教える教科に密接に関係する学科を卒業している必要があるというわけです。

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失敗しない正しい塾の選び方(3)